日本人は失敗を恐れる
「日本人は失敗を極端に恐れる。さらに問題なのは、日本は失敗した後に、その経験を全く活かそうとしないことだ。だから蓄積して来たノウハウや育てて来た人材が、失敗を機会に海外に流失してしまうのだ。」
日本人は失敗を恐れる
「日本人は失敗を極端に恐れる。さらに問題なのは、日本は失敗した後に、その経験を全く活かそうとしないことだ。だから蓄積して来たノウハウや育てて来た人材が、失敗を機会に海外に流失してしまうのだ。」10月25日の日米ヘルスケア・イノベーション・ラウンドテーブルで株式会社ケイエスビーの窪田規一社長が発言なさった言葉です。会場内に居た多くの人が深く頷いていました。
このラウンドテーブルは、日米両政府、日米創薬産業のトップリーダーが一同に会するもので今回の開催は2回目。私は1回目から引き続きモデレーターを勤めさせて頂いています。日米両国が集うと面白いもので、両国の強みと弱みが明確に見えて来ます。特に今回は日米の違いが最も出ている研究開発(R&D)に焦点を当てて話したので、それが一層顕著に表れました。米国では、ボストンやケンブリッジで見られるように、政府、アカデミア、ベンチャーキャピタル、製薬義業が集積するイノベーションクラスターを形成し、それぞれの持つ力を連携させて育てていく仕組みを持っていると発表がありました。
議論を進めると日本は残念ながら、一つ一つのパーツに予算をつけるレベルで、連携させて相乗効果を生む段階には程遠い状況であると分かって来ました。最後の総括として私は次の意見を言って会を閉じました。「日本は失敗を恐れず、同じ志を持った人々が集うクラスターを形成していくことが大切です。勇気を持って日本を前に進めるには、『成功事例』を作ることが重要だと思います。私も現職の衆議院議員の時に、この考えに至り、医療クラスターとして『北大阪健康医療都市(健都)』を行政、地域、政治家、企業と多くの方と協力連携しながら吹田市と摂津市に作っていきました。いよいよこれから成功を生み出していく段階ですので、今日のラウンドテーブルに参加してその意義をより強く意識する様になりました。日本の将来の為に成功事例ができるように、民間人ですが、しっかり注力して参ります」